私は、説明書を読まないタイプだ。
「習うより慣れろ」「理屈より直感」。長年の経験で培ったこの**「野生の勘」**だけで、大抵のことは乗り越えてきた。
AIを使った動画作りも同じだ。「PC推奨? いや、俺の最新iPadならいけるはずだ」。そう踏んだのが、今日という長い一日の始まりだった。
結論から言おう。
昼前から夜まで格闘して、手元に残ったのは「ハムスターの動画」だった。
今日は、アナログ人間がAIという未知のテクノロジーに「直感」だけで挑み、盛大に返り討ちにあった記録を残したい。
第1章:NoLang vs iPad(無謀な挑戦)
今話題の動画生成AI「NoLang」を使ってみようと思った。
普通の人なら素直にPCを開くだろう。だが、俺は出先で、手元にはiPadしかない。「まあ、なんとかなるだろう」という謎の自信があった。
しかし、現実は甘くない。
ダウンロードボタンを押しても反応しない。画面の端が切れる。
必死でiPadに「俺はお前を信じてるぞ!」と念を送るが、システム側は「いや、PCで来てください」と冷たい反応。
ここで諦めればよかったのだが、一度決めたら引かないのが私の性格。
「よし、困った時のAI頼みだ。Gemini先生に助けてもらおう」
第2章:Gemini先生、幻覚を見る
操作方法や裏技をGeminiに聞きながら進める。さすがは有料版のGemini Advanced。「Pro(思考モード)」は冴え渡り、的確なアドバイスをくれる。
「いける! これで突破できる!」
そう思った矢先だった。
Geminiの回答が急に軽くなった。さっきまで**「優秀なベテラン秘書」だった相棒が、急に「適当なことを言う新人バイト」**に変わったのだ。
ここから、終わりのない**「幻のボタン探し」**が始まる。
私:「iPadでダウンロードしたいんだけど、どこ?」
Gemini:「その画面の右上にボタンがあるので、そこを押してください」
iPadの画面をくまなく見る。……ない。どこにもない。
私:「ないよ?」
Gemini:「画面の右上、もしくは右下にボタンがあります。隠れてしまっているかもしれませんので、探してみてください」
隠れている? デジタル空間で「隠れんぼ」なんてあるか?
画面を拡大したり縮小したり、指で触りまくる。
……やっぱり、ない。
私:「ないよ? 本当にない」
Gemini:「画面のメニューバーを確認して……」
私(心の声):『ないボタンを、あると言い張るなーーっ!!』
どうやらGemini先生、疲れすぎて「幻覚」を見ているらしい。
AI特有の「自信満々に嘘をつく」モードに突入してしまったのだ。
こちらの必死の捜索をあざ笑うかのように、「あるはずです」の一点張り。
この不毛な押し問答で、私の休日の貴重な数時間が溶けていった。
第3章:そして誕生した「ハムスター」
Geminiとの不毛なやり取りを経て、ようやくNoLangで動画生成のプロンプト(命令文)入力までたどり着いた。時刻はもう夕方を過ぎている。
作りたかったのは、人気キャラクター「ずんだもん」の動画だ。
プロンプトには自信を持ってこう入力した。
『アバター:ずんだもん』
生成ボタンを押し、固唾を飲んで待つこと数分。
「やっとできた……これで俺の休日は報われる……」
画面に現れたのは、緑色の服を着た女の子でも、妖精でもなかった。
そこには、つぶらな瞳の「ハムスター」が映っていた。
AIはおそらくこう判断したのだろう。
「ズンダ……? 豆……? 小さい……? よし、ハムスターだ!」
違う。そうじゃない。
俺が一日かけて生み出したかったのは、げっ歯類じゃないんだ。
最終結果と教訓
結局、ハムスター動画を手直しし、無理やり形にしてアップロードが終わった頃には、外は真っ暗になっていた。

【今日の教訓】
1. 「PC推奨」には従え: 「直感」でシステム要件は覆せない。
2. AIは自信満々に嘘をつく: 「ないボタン」を探させられたら、それはAIの幻覚だ。
3. ずんだもんはハムスターではない: AIにはちゃんと特徴を説明しよう。
散々な一日だったが、苦労して作った動画には妙な愛着が湧いている。
この「ハムスター動画」、明日の視聴回数がどうなるか。それだけが今の楽しみだ。


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